これから住宅を買う若い方々へ

このように、わが国では50歳以上にさえなれば、公的制度を利用してマイホームを借り上げてもらえる

ようになりました。

そこで、これから家を買う若い方は、どうか80歳以上まで続く長い人生についても考えていただきたいと

思います。

毎月のローンの返済を考えると少しでも広くて安い住宅をと考えたくなるのは人情です。

でも、通常の3倍長持ちする住宅を建てるのに3倍のお金はかかりません。

子育てを終えて人生の第3期になったときに、補修でお金のかかる住宅か、死ぬまで年金のように賃料

が入ってくる住宅のどちらがよいかを考えていただきたいのです。

 

このことは今後、地球環境問題の視点からも重要になるのではないかと思います。

機構でもこうした若い方を支援するために、4月から移住・住みかえ支援適合住宅という制度を始めます。

これは上述の住宅性能表示において耐震性・耐久性等で高い性能があり、施工業者が十分な維持管理の体制を

有している場合に、定期点検を受診して結果を機構に登録していただくことを条件に、50歳以下であっても

いつでも建物診断を省略ないし簡素化して借上げをするという内容の証明書を住宅の購入時に発行するもの

です。

いつでも公的制度を利用して資産化することが可能な住宅であることを保証しようというわけです。

まだ意識の高い一部の大手メーカーの住宅に限られていますが、今年中に良心的な中堅・中小の工務店でも

利用できるよう制度整備を進める予定です。

 

機構は制度の趣旨に賛同した企業の支援や利用者自身が行う積立金で運用されており、基金の5億円以外には

予算が必要ありません。

これからも少ない予算を最大限に活用して全国の皆さんが豊かな住生活を送るための支援を行っていきたい

と考えています。       (おおがきひさし 立命館大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)

 

ハウジングライフ(住生活)プランナー養成講座テキストより抜粋