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ヒロさんの症状が重くなったり、別の病気にかかった時、十分な医療や介護を受けさせてあげられるのか、みゆきさんには不安もあります。しかし、できる限り今の暮らしを続けたいと考えています。
7月下旬、みゆきさんの日記が本になり、友人たちが出版祝いをしてくれることになりました。
若いころ小説家を夢見ていたというみゆきさんのデビュー作は、母ヒロさんとの生活を綴ったものになりました。
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「えーあの、これは、1冊目の出版です。続けようと思いますので、なんていうのはちょっと生意気なんですが、まあ、こんな親子が、こういう土地で生きてるっていうのも、そこそこあの、またね、後ろに続く、この若い人たちには、励みになるんじゃないかなあと思って、とにかくあの、それを目指して、えー、やってます」
ヒロさん、八十七歳にして、本の主人公になりました。
この日ヒロさんは、突然子供の頃に覚えた歌を歌い始めました。
「下新田(しもしんでん)のガキどもが、机をたたいて泣いていた」
何かの拍子に思い出す娘時代の思い出。母の意外な一面や、生きてきた時代を知りました。
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みゆきさんにとって、母との戦いが、宝物を掘り起こすような、楽しい一時になりました。
「ああ、なんか、自分の生活も拘束されるし、仕事も断らなきゃならないのもあったし、随分足引っぱりだなあって思うこともあったの、最初はね。だけど、今思うに、随分いろんなことを、考えさせられるっていうか、うん、自分が、もしかしたら、この人はちょっと先を歩いているだけでね、もしかしたら、次に私がもう歩き初めているのかもしれないっていうことを、本人見ながら感じるし、だからそういう意味で、こうなんか、人生の先輩が、先にちょっと、よろよろしながらいるみたいな感じで、うんそれはね、あの、おもしろいですよ、うん」
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認知症の母とのベトナム生活を始めて6年。みゆきさんは悩みや不安を乗り越えてきました。
今日もベトナムの空の元、二人で歩いています。
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